2011年04月26日

MASH / Richard Hooker

219p、読了。

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短いし、翻訳を読んでたのでスイスイ進みました。文章は口語的な表現が多く了解不明なのが多かったですが気にシナ〜イ。前線からすぐの野戦病院での風変わりな医者たちのハチャメチャな日常を描いたユーモア(というよりスラプスティック)小説です。

著者のリチャード・フッカーは外科医で、朝鮮戦争にも従事。容易に推察できるように、pseudonymです。翻訳を読んだ時点では「覆面作家」くらいしか紹介されてなかったけど、wikiにプロフィールが載ってた。1924生まれということは、医学生なので第2次大戦には従軍しなかったんでしょうね。

「戦争のおろかさを描いた反戦小説」とか見られがちだけど、作者自身はそんな意図はなくオモシロ小説を書いただけだったとか。どっちかいうとconservativeな信条の持ち主だったらしいです。序文に"the tactical peculiarities of the Korean War"ってあった。

先般、ハルバースタムの朝鮮戦争のPBを読んだのだけど、これによると朝鮮戦争は「勝ってはいけない」戦争だったらしいです。アメリカは油断していたところを金日成に衝かれ、危うく朝鮮半島から駆逐されそうになるけどマッカーサーの大博打(仁川上陸作戦)で形勢逆転。勢いにのって中国国境くらいまで進軍したところで中国軍の介入を招き38度線まで押し戻される。

ここでマッカーサーが核兵器の使用あるいは中国との全面戦争をかんがえており、暴走を恐れたトルーマンによって解任されたのは有名な話ですね。で、リッジウェイがその後任に当たったのだけど、"the tactical peculiarities of the Korean War"ってのはこのあとの朝鮮戦争の展開にあるらしい。

つまり、
・半島を西側勢力で統一してしまう=西側勝利だと、中国ひいてはその後ろにいるソ連との全面対決が避けられない。
・半島を放棄する=西側敗北だとアジアにおけるアメリカの影響力が大幅に低下する。なによりすぐ近くの日本に影響が大きい。

というわけで、勝つことも負けることもできず、ただ妥協点を探るために戦闘が続いていた、ってことらしいです。結局、戦争前の38度線で停戦になったのはやむなしだったんでしょうね。しかしそのために流された血というものは・・・。

偶然だけど、朝鮮戦争に関連するPBをこの1年で3冊読んだことになる。(あと1冊はPhilip Roth "Indignation")次は何を読もうかな。読みかけの"Tokyo Year Zero"か。暗くてなんか凹みそうなんですが。これでことし8冊目。月2冊ペースでよろしいな。


スーちゃん・・。ワシは特にファンってワケではなかったけど、受験勉強で聴いていたラジオでいっつもかかってたキャンディーズ。女優としてのスーちゃんはお母さん役が多かったっていうけど、キャンディーズのイメージが強くてね。「お母さん女優」というイメージだとワシらはつい京塚昌子さんなんか思い出すんだけど、「肝っ玉母さん」を演じてたときにはまだ40歳前だったってことにビックリです。
posted by デンスケ at 06:59| Comment(4) | PB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月24日

国宝IWGP(奈良編)

連休あたりにガイド試験の準備を始めたい(いままで何をしてたか、っつうのはさておき)と思っていた。
ガイド試験の日本史と地理の傾向をつらつらかんがえてみるに、文化史あるいは名所旧跡の知識を問うものが圧倒的に多い。別につらつらかんがえなくても判りそうなもんだが。さいわいなことに、住んでるところが歴史上で大きな位置を占める奈良・京都に近いロケーションである。百聞は一見にしかず、というわけで、実際に奈良やら京都に行ってみることにした。うまい具合に、今の期間は「スルッとKANSAI」つう5000円で3日間(飛び飛び可)JRを除く私鉄・バスが乗り放題という企画キップがあるのだ。これをうまく使えばかなりいけそう。

奈良・京都は国宝の宝庫だ。乱立する国宝群を統一し、歴史・地理を一気に攻略するIWGPみたいなアイデアである。IWGPってなんのことやらわからんかもしれんが、プロレスネタなのであまり気にしないでほしい。

というわけで、とりあえず第一弾として奈良をチョイス。なんでかっつうと、おととしだったか阪神と近鉄がつながり奈良まで乗り換えなしで行けるようになったからだ。興福寺・東大寺・薬師寺・唐招提寺くらいへ行けば奈良の国宝はかなりカバーできそう、ってことでとりあえずこのBIG4を訪問することとした。

で、すぐに行けたかっつうとそんなことはなくて、デジカメ(こわれた)のを買い換える必要があったのでヨドバシ梅田でいっちゃん安いのを購入。御堂筋線に乗って、難波で近鉄に乗り換え。奈良に着いたら昼前だった。腹が減ったのでラーメン屋に入ったら「興福寺国宝館」の案内が置いてあった。これによると、「国内国宝彫刻の17%が興福寺にある」らしい。すげ。国宝のPass単みたいなもんか。裏面に有名人がコメントを寄せてあるのだが、ちゃっかりみうらじゅんも入ってた(笑)。いや、むしろ当然の選択か。

商店街やらみやげもの屋を抜けて少し行くと、有名な猿沢池。なんで有名かは知らないけど。上野の不忍池みたいなもんか。もっと小さいけど。確か亀がいたはずだよな〜と見てみたら、いた。しかし外国種のアカミミガメだった。

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猿沢池の反対側に興福寺南円堂がある。西国札所の何番目かだ。西国三十三ご詠歌を子供のころうたったことあるな。ご詠歌ってすっかりすたれちゃったらしいけど、日本全国でうたわれてるんかな。南円堂の裏に三重塔があって、誰もいなかったからすっとばした。あとで見たら国宝だった(汗)。


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南円堂からふりむけば、五重塔と東金堂。どっちも国宝。しかしワシら関西ネイティブは子供の頃から奈良やら京都に行き倒してるので、なんか見慣れた風景である。いちいち何重の塔に感心していては関西のガキはつとまらんのだ。むしろ、鹿のほうが目を惹くな。ちょっと臭いけど。

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ワシの目的は「国宝を見ること」であるから、そそくさと東金堂にも入った。なかに薬師如来やら十二神将像やら。みんな拝んでる(当たり前か)けどワシはなにか宗教的インスピレーションを得るために来たのではないので、ふむふむ薬壺を乗っけてるから薬師如来か〜とそんなことばかりかんがえていた。

続いて秘宝館じゃなかった「国宝館」。薄暗い。老眼が進んで度の弱いメガネにしてるのでよく見えない。つまんねえなあとコーナーを回ったら、どーんと「興福寺仏頭」があった。おお。さすがにインパクトあるなあ。みうらじゅんが「加藤登紀子」といった奴ね。しかし国宝だらけである。内部は当然撮影禁止なので何があるか知りたいひとはここを見るがよかろう。ゲゲゲの鬼太郎の「牛鬼」に登場した「迦楼羅」像もある。

中央にどんとそびえているナントカ如来(いちいち憶えてられない、)からふりむくとそこに「阿修羅」像があった。あら。たぶん仏像系統ではいちばん有名な彫刻だろうけど、ガラスケースに収まってるわけでもなく、手を伸ばせば届く距離である。アホな中学生が騒いだらポッキリいっちゃうんじゃないの?と余計な心配。清冽な少年(少女?)といった趣の阿修羅像だけど、写真でよく見ると正面のはヒゲあるのよん。

薄暗いし、先を急ぐのでさっさと出たところでお腹が痛くなってきた。ヤバイ、つうことで東大寺はヤメにしてあわてて駅方向へ戻った。ドトールで一息ついて、薬師寺へ行くことに決定。いまさら東大寺見てもな〜っつうところである。何回行ったかな。片手では足らないだろう。薬師寺は中学生のとき遠足で行ったけど行ったことしか憶えてない。まだ西塔が再建されてないときだ。西大寺で乗り換えて西ノ京で下車。駅からすぐだけど、駅前でこんなの見つけた。星一徹は奈良に蟄居されてたのか。
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で、薬師寺。広い。どこもそうだけど、奈良のお寺や神社は大体が広いな。京都は大都会っつうこともあってここまで広いのは少ない気がする。東塔が目に入る。フェノロサが「凍れる音楽」と評した傑作建築らしいが、ワシはピンとこない。一見六重に見えるが、間の小さいのは裳階(もこし)といって飾りみたいなもんで実は三重塔だとか。ふ〜ん。中学生のとき来たけどまるっきり記憶にないのはあまり感心しなかったんだろう。いまも同じで、なんというか美を感じるセンスが決定的に欠けてるのではないかと思ったのだけど...。
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金堂の中の薬師三尊像。むろん国宝。これはスゴイと思った。なんでかはワカランが。ほかのに比べると明るいのでよく見えたからかな。薬師如来の横に立つ日光・月光(がっこうと読むらしい。ガイドさんが説明してたのを盗み聞きした。)像も優美。これだけでも見に来た価値はあるな、といたく感じ入ったのでした。
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坊主が講堂でナニヤラいってたけど、ワシは坊主の説教ほど嫌いなものはない。さっさと通り抜けて、北側の玄奘三蔵院へ。平山郁夫画伯の描いた西域壁画がウリらしいが、またもやなんとも思わず。諸星大二郎画伯の描いた壁画なら食い入るように見るだろうに(笑)。「西遊妖猿伝西域編」の第3巻はいつ出るのかな〜と思いつつ、北のほうにある唐招提寺へ。

唐招提寺は金堂が有名だけど、なんでそんな有名なのかワカランかった。行ってわかった。なんというか、静的な威容を湛えておるな。写真ではスケール感が感じられないけど。シンメトリカルな美しさだ。天井に乗っかった鴟尾(しび)が印象的。なんか瓦を作る話って手塚治虫の「火の鳥」になかったかな。しかしワシはマンガにからんだことばっかり憶えてるの〜。
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華やかな薬師寺に比べると、ずいぶん落ち着いたかんじ。国宝の校倉もひっそりとそこにある、ってかんじ。
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ええかげん歩き回って疲れたけど、最後に垂仁陵を見て帰ることにした。垂仁天皇は十一代天皇だ。崇神天皇の皇子だけど、実在性は怪しいともいわれてるらしい。そういわれりゃ、実在したのではといわれてる崇神天皇の本拠地、三輪山からはえらく離れた御陵だ。もっとも比定が確実な御陵って天武・持統天皇陵まで時代が下るらしいけど。
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というわけで、第1回はこれくらいにしといたろ。まだ2回チケット使えるので、こんどは京都かな。連休で混むのは確実だろうけどー。


posted by デンスケ at 22:15| Comment(10) | 通訳案内士試験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月23日

晴耕雨読・・・

雨ばっかやな・・・。しかもけっこう降ってるのがうっとうしい。チビダックスが散歩に行けなくてうっぷんがたまってるらしく、遊べとうるさい。無視してたら、ゴロンとお腹を出して横になり尻尾をぱたぱた振ってる。構わないでおこうと思っても、つい可愛くてナデナデ。あかんな。

amazonで注文してたPBが届いた。
・"MASH / Richard Hooker"
・"The Hanging Tree / Bryan Gruley "

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"MASH"はいわずとしれた映画&TVシリーズの原作。朝鮮戦争の最前線の移動病院(Mobil Army Surgical Hospital)を舞台としてる。TVシリーズは13年だか続いて、その最終回はいまだにアメリカで史上最高の視聴率(77%)だったらしい。日本でもワシが若い頃深夜放送でやってたけど、なんだか説教臭かったりしてあまり面白いもんじゃなかった気が。だいたいにおいて、長寿番組って「あまり面白くもないが退屈でもない」のが多いような。


映画(ロバート・アルトマン監督)は原作をほぼ忠実に描いてるハチャメチャなブラックコメディで面白いんだけどな。若き頃のドナルド・サザーランドがとぼけた役を好演してますです。なんでもアメリカ映画で初めて"fucking"って言葉が使われた作品らしいけど、1969年だから意外と後ですな。ちなみに"damn"が初めて使われたのは「風とともに去りぬ」だって。それがどうした。

70年代初めに角川文庫が外国映画の原作をせっせと出版してたことがあって、そのころに中学生になったワシはこの作品(の翻訳)を読んでいたく感銘を受けた。シリアスな場面でもジョークを飛ばすところや、オフビートな会話の受け答えとか、カッコエエナ〜なんて思ったのだ。ほかにはThomas Bergerって作家の"Little Big Man"(「小さな巨人」)ってのがえらく面白かった。ダスティン・ホフマン主演で映画化されてます。amazonで見たらPB一冊在庫があるみたいで読んでみたいが、それでなくても未読本の山なので我慢。

もう1冊は昨年末に読んだ"A Starvation Lake"の続編。小さな田舎町を舞台にしたミステリだけど、シリーズになったみたいね。1作目を読んだので続きも読んでみようカイナ、と思ったのだ。面白ければいいな。

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"Tokyo Year Zero"は100pくらい読んだけど余りに暗いのでちょっと中断。で、きょうはMASHを50pくらい。翻訳を繰り返し読んでたので、すいすい読めるな。そうでなければちょっと難しめの作品だと思う。なにより医療用語が頻発するし、ジョークの口語がムズイ。


anchorsongさんがザ・バンドの記事をupされていて、ワシも懐かしくなりyoutubeでちょこちょこ漁った。う〜ん、ストレートなロックでやっぱりええですな。ケレン味がないというか。クラプトンの自伝を読んだとき、いかに"The Music From Big Pink"に驚いたかつうことが繰り返し書かれていた。バンドはいわゆる「カントリー・ロック」の雄とみなされることが多いけど、西海岸系のカントリーロックとは違うような。やっぱリヴォン・ヘルム(南部人)以外カナダ人なのが影響してるんだろか。

ワシはカントリーが苦手でほとんど何も知らないんだけど、バンドはなんか安心して聴けるような気が。
長いこと"The Night They Drove Old Dixie Down"ってどういう意味だろ?と思ってた。う〜んここは英検1級の実力で考えてみたろといろいろ調べてみたら、「奴ら(北軍)が南軍をやっつけた夜」でした。Theyが何を指すのかがワカランかったわけですね。「代名詞が何を指すのかをまず考えなさい」とシツコク教えられたような。中学生からやり直しや。

リヴォンのボーカルが味わい深いなあ・・・。

posted by デンスケ at 19:15| Comment(4) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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