2011年01月17日

The Long Fall/Walter Mosley

306p、読了。

thelongfall.jpg

Mosleyは大のお気に入り作家(というかEasy Rawlinsモノの大ファン)。
黒人私立探偵、Easy Rawlins シリーズは第一作の「青いドレスの女」がデンゼル・ワシントン、ジェニファー・ビールスで映画化されている。「青いドレスの女」は主人公Easyが第二次大戦のヨーロッパ戦線から復員し、市民生活を始めるところから始まっている。その後、シリーズは時代を経て1968年くらいを背景として(第8作くらい?)に終了。

かなりの人気シリーズだったはずだけど、日本では中途で翻訳が途絶。謎解きよりは事件の背景の風俗や社会情勢を反映したストーリー展開が面白い。ワシは大戦後のアメリカ文化に非常に興味があったので面白く読んだけど、そんなのに興味のない普通のミステリファンにはツマラナイのか、日本ではまったく人気が出なかったようだ。

Mosleyもアフリカン−アメリカンで、この作品も当然黒人が主人公。私立探偵モノはミステリ数あれど意外と少ない。しかもハードボイルドとなると本当に少ない。(何がハードボイルドかという定義は難しいんだけど。)

この作品も53歳の黒人元アマボクサーの私立探偵が主人公。複数人の身元調査を依頼され、それを報告したところ次々と身元を明かされた人間が殺されていく。また、主人公も危うく殺されるハメに。なぜ、ただの身元調査で命を狙われるのか?というのが基本プロットです。

で。さっぱり面白くなかった。伏線や登場人物が多すぎる。そのワリに基本プロットの謎がなんじゃあそれ?というくらいヒネリがない。読んでいて、何が基本のストーリーか分からないのが致命的ですね。人を探すのも「天才ハッカー」の知り合いを通じてって、安易過ぎる。いやでも「ミレニアム」を思い出す。私立探偵は試行錯誤して謎に近づいていくのが醍醐味でしょうに。

それに主人公を含め、魅力的な人物がでてこない。致命的にツマラナイ原因。

おそらく、続編を想定してるんでしょうね。しかし、第1作ってのは主人公と過去の出来事が絡んで事件の謎に近づいていき、それで主人公を紹介していくのが定石なんだろうけど、この作品では過去を匂わす程度でさっぱり分からず。このシリーズはもう読まないだろうな。あれほど魅力的だったEasyを創作した作家にしてこれである。もう20年も経つから仕方ないのかな・・・。

けさ、というか真夜中の2時くらいに目が覚めた。なんでかいな?と思った。会社に行くまで気がつかなかったけど、阪神大震災の日だった。もう16年。考えは色々あろうけど、仏教だと17回忌やで。忘れることも福音。ワシも実家が全壊し、実家で暮らしてた若いころのモノはすべてなくなった。実家のへんもずいぶん変わったし、思い出の品もいまはほとんどない。それを寂しく思うこともあったけど、そんなこと嘆いていてもしゃあないやん。まして自然災害やし。

Stil, my life goes on. これからですわ。
posted by デンスケ at 20:51| Comment(4) | PB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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