2010年12月08日

師走

気がつけば12月も8日でことしもあと20日ちょっと。歳が行くと本当に一年が早いな〜。

さてJohn Lennonが殺されて30年ですね。生きてたら70歳か。Bob DylanとはタメなのでBobおぢさんも70を超えてるんやな〜。住んでたダコタアパートで撃たれたわけだけど、ここはポランスキーの怖い映画「ローズマリーの赤ちゃん」もロケされたわけで、なんとなく不吉なかんじのするとこですな。超高級アパートらしいですけど。

70年前後に相次いだ60年代ロックスターの死去から10年遅れで、死神が「もう一人忘れてた」ってかんじの災いでしたな〜。Jimi、Janis,ときて次は自分じゃないかって当時、Mick "J"aggerは本気でビビってたらしい。Johnだったわけですな。で、ミックはまた自分も殺害されるんじゃないかとまたすごく心配したとか。Keith Richardsは「犯人を撃ち殺してやる」とのたわまったとかでまあこの人らしいつうかなんというか・・・。ステージに上ってきた客をギターで殴り倒してたし。



ワシはオノヨーコは別になんとも思わんけど、Stonesの"Rock'n Roll Circus"でJohn,Eric Clapton、Keithの豪華セッションを金切り声で台無しにしたのは許せんの。Mick Jaggerの伝記をPBで読んだことがあるのだけれど、NYに住んでたとき、一時期ジョンとヨーコは別居していた。この頃のジョンは穏やかで中国人女性と同棲していて、ミックもよく遊びに行って「ティーンエイジャーように」いろいろ話したりふざけてたらしい。その後ヨーコとヨリを戻してからは足が遠のいちゃったとかでう〜んと思ったものである。悪妻であることは間違いないだろうけど、それで創作欲が掻き立てられたという面もありそう。

さて真珠湾攻撃から69年でもある。「ニイタカヤマノボレ」は昭和16年ですな。ということは昭和85年なんだな、ことし。ところで、ここんとこ、西暦表記が進んできたと思いませんか。新聞やTVでも普通に2009年とか2010年っていってるし。略して09年とか書かれると西暦なんか平成なんかワカリマセンな。もう西暦も下二つが二桁台に突入したから、元号でいうときは「平成」ってつけるんだろうね。役所は元号表記を止めるわけないから、そのへんでなんか混乱がでてくるような気がするな〜。


posted by デンスケ at 06:50| Comment(4) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月04日

M★A★S★H マッシュ とか

ちまちま"The Coldest Winter"を読んでるんだけど、序文に印象深い記述があった。

朝鮮戦争は"A sour war"であり、"A forgotten war"である。この後のヴェトナムと異なり、驚くほどこの戦争について書かれた作品や題材とした映画が少ない。まだTVが普及する以前であり、モノクロの時代でもあったから、"A printed war on papers"であったと。

確かにヴェトナム戦争を扱った小説、評論、映画は枚挙にいとまがない。直接ではなくても、ヴェトナムが影を落としている(たとえば「タクシードライバー」とか)のも多いですなあ。

朝鮮戦争を題材にしてるので最も有名なのは"M★A★S★H "であろうと書かれていて、確かにワシ自身もまっさきにこれを思い浮かべたもんな。小説があって、これを原作とした映画が作られて、さらにTVドラマにもなった。

TVドラマ版はアメリカでは12年も続いた長期放送だったので、あっちでは「サザエさん」みたいなかんじですか。最終回(83年)の視聴率は77%だそうで、これはいまだに破られてない記録らしい。アメリカの「ありがとう」かい。TVドラマは30年くらい昔に日本でも深夜放送でやってたけど、どうも関西TVでのローカルだったみたいである。ということは、中年以上の関西人しか見たことないのか。うーん。

TVドラマは毒気がない(当たり前か)コメディやら説教くさい内容であまり面白くないけれど、映画は面白かったなあ。さすがは才人、ロバート・アルトマン。これまた古い話だけど、アルトマンの「カンザス・シティ」が封切られたとき、前夜祭みたいなので"M★A★S★H "も併映してた。ヨメハン連れて観にいったけど、"M★A★S★H "は面白いと絶賛しておった。(しかし、いま訊いてみたらすっかり忘れているようである。長期の記憶に難があるのかもしれない。)



ドナルド・サザーランド、エリオット・グールドというなかなかのところが出ているが、なんといってもロバート・デュバルだな。カチコチの宗教オタクでクソマジメな軍医、そのくせ似たようなタイプの婦長(サリー・ケラーマン)とねんごろになってしまい、情事の最中を野戦病院で生放送されてしまうというヒジョーに情けない役どころを好演してる。

ロバート・デュバルは「ゴッドファーザー」のトム・ヘイゲン役、「地獄の黙示録」のキルゴア大佐が有名だけど、ホンマに上手な役者さんだ。同じ戦争映画でこれくらいキャラクターが違うのは唖然としますな。ちなみにこのひと、「アラバマ物語」がデビューらしいけど、かなり印象的な役でした。



さて、朝鮮戦争が舞台といっても実際は製作当時進行中だったヴェトナム戦争を描いてたんだとか。
"...the men and officers in the film wear the shaggy haircuts of the Vietnam yaers, not the crew cut of the Korean era."とこの本に書いてあった。なるほどねえ。ワシはちっとも気づかなかったけど、ううむと唸ってしまったのである。



ちょこっと朝鮮戦争がでてくるのでは、「ラスト・ショー」ちゅう映画がありますね。映画のラストシーンでティモシー・ボトムス演ずる主人公が朝鮮戦争に出征する友人(ジェフ・ブリッジズ)を見送るところで終わる、ものすごく暗い映画だったな・・・。主人公の弟役で実際に弟だったサム・ボトムスも2008に亡くなったとか。知的障害があって、いつも道路を掃いているという役だったけど車にはねられてあっけなく死んじゃうところは、最近DVDで見直して泣いちゃいました。
posted by デンスケ at 08:14| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月01日

おとなしいアメリカ人(The Quiet American/Greham Greene)

180p、読了。

ついこのあいだ休止するといっておいて早速更新更新かい?と怒られそうだけど、1ヶ月くらい休もうかなと思ってたのは事実です。その間にゆっくりPBやら新聞を読んで考えたことを熟成させようかなと。しかし非常に面白い本だったので、感想が新鮮なウチに書いておかないとその間に感じたことが変質しそうだったので。いまの情勢とも非常に絡む内容でもあるしね。

Quiet American Penguin.jpg

この小説はグレアム・グリーンの代表作のひとつと目されていて、大学の政治学でも参考テキストとなることが多いらしい。グレアム・グリーンって「第三の男」の原作者ですね。ワシはそれくらいしか知らなかったけど、この作品がアメリカの介入前のインドシナとアメリカとの関わりを描いてるということは知っていた。

舞台は1950年代初頭、フランス占領下のヴェトナム。独立戦争(第一次インドシナ紛争)たけなわの頃。主人公は中年のイギリス人新聞記者。ヴェトナム人(華僑系かも)の若い情婦(というか現地妻)がいる。そこに若い、物静かで思慮深いアメリカ人が「経済援助団」の一員としてヴェトナムにやってきて主人公の友人となり、彼らの生活に割り込んでくるのであります。若いアメリカ人は真率な愛情で主人公から愛人を奪い取る。しかし、この"A quiet American"は死体で発見された。なぜ、どのように彼は殺されたのか?というところからストーリーは始まります。

小説は時系列が錯綜していて若干読みにくいけど、死の真相をラストに持ってくるにはやむをえなしか。なんとなくミステリっぽいけど、政治小説としても、恋愛小説としても読める点が優れた小説の証明でもありますね。この小説が高い評価を得ているのは、内容がその後のアメリカのヴェトナム介入が必然だったという予言と、「ひどくぶん殴っておいてから、バンドエイドを支給する」その後のアメリカの一貫した外交姿勢を描いている点だと思う。(この作品が書かれた時点では、アメリカはヴェトナムに軍事介入していない。)

ワシはヴェトナム戦争関連の書物が好きで、これは物心ついてからの「ヴェトナム=戦争」という刷り込み、思春期の70年代にヴェトナム物の映画がいっぱいあったこと、加えていちばん愛読していた日本の作家である開高健とヴェトナムが切り離せない関係だからであります。(開高健の「輝ける闇」はワシの生涯で最も印象深かった作品のひとつです。「輝ける闇」は「おとなしいアメリカ人」を超える作品を、という意気込みで書かれたらしい。事実、類似点がいくつも見つけられる。)

「地獄への道は善意で敷き詰められている」という古い箴言があるけれど、アメリカの外交政策にこの傾向が顕著に見受けられることは皆さんもご存知だろうし、この作品に:語り手=黄昏のヨーロッパ、真の主人公=若く現れつつあるアメリカ、情婦=語り手とアメリカ人の間で揺れる「若いけれどタフな(=ある種老成している)アジアという構図を見つけるのはたやすいことだと思う。しかし、ヨーロッパにもアジアにも、その言い分はあるのだ。あまりにもアメリカが雄弁なので、ちょっと引いてしまってるだけ。その意味で、なんとも象徴的な題名だ。

どの国でも民族でも若い者が理想に燃えるあまり柔軟さに欠けるというのはあると思うけど、アメリカは何か極端に思える。もともと清教徒の創った国なせいか、妙に潔癖で保守的で多元的な価値観を認めない性癖があるように思える。(ハリウッドでヌードが出てきたのはヨーロッパに比べずいぶん遅い。ちなみに"give a damn"という表現をはじめて使った映画は「風と共に去りぬ」で、ずいぶん論議を呼んだらしい。宗教関連だからだろう。)

アメリカがアジアやヨーロッパに説教を垂れるのは「若いものが老人に説教する」ある種の滑稽さがあるけれど、その真ん中が人権や自由といった普遍的価値であるだけに理論的には反駁しにくい。しかし、なにかしら居心地の悪さが認められるのは事実だろう。その先にあるものが何であるかは減殺進行形で進んでいるものが歴史になったときに検証されるものであると思う。

まあなんかわかったようなわからんような観念的なこと書いたけど、この小説の冒頭は語り手と情婦がアヘンを吸引するシーンから始まる。しかし、「おとなしいアメリカ人」はアヘンを嗜まない。この辺の描写が上記を象徴する描写であると思う。

アメリカの面白さと迷惑なところは、保守的で多元的な価値観を認められない精神と、移民で構成された肉体が同時に存在しているところだろう。いまでアメリカで起こっている問題は、肉体は徐々に中年に達しているのに精神がそれを認められない段階に達したことによる更年期障害かもと。

作品自体に戻れば、さすがに名高いだけあり、いろんな読み方ができる。ただし、背後関係の知識がないので、ややツライ描写が多い。グリーンは名文家であるらしいけど。あと、フランス語が頻出する(フランス占領下だから当たり前だけど)のもフランス語がサッパリわからないのでかなりシンドイものがある。

個人的には、同時進行で読んでるハルバースタムの朝鮮戦争を描いた"The Coldest Winter : America & Korean War"とほぼ同時期を扱ってることもあり、非常に興味深かったです。
内容には関係ないけど、PB,小口がぐちゃぐちゃで同人回覧誌でももちっとマシだろと。ここまでぐちゃぐちゃで出荷するほうがむしろ難しい気がする・・・。

ハルバースタムを読み終えたら、感想をアップする予定。それとことしのPBベスト3を発表するつもり。年内にできるかな。また気が向いたら読んでくだされ。
posted by デンスケ at 21:59| Comment(4) | PB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。