2010年11月03日

On the Road / Jack Kerouac

辞書で有名なRandom Houseが発表している"100 Best Novels"っつうのがあって、これは20世紀に英語で書かれた小説が対象だったかな。Conradの"Heart of Darkness"は1900年だから19世紀のはずだけど・・・。まあ近代小説ってくくりでええんかな。
http://www.modernlibrary.com/top-100/100-best-novels/

批評家部門と一般読者部門に分かれていて、一般のほうの1位はAyn Randという作家。誰やそれ。聞いたことないぞ。調べてみたら、アメリカの作家・哲学者で強烈な自由主義信奉者であるとのこと。なんかちょっとカルトめいた人気があるとかで、組織票ではないか?なんてギモンも出ているとか。ふうん。あれやね、日本のベストセラーに必ず出てくる「ナントカの法」みたいなもんかいな。と書くと、どっちかの信奉者が怒り出しそうだな。

で、批評家部門のほうが一般によく引用されるんだけど、1位が「ユリシーズ」で2位が「ギャツビー」、以下有名な作品がズラズラ。恥ずかしい話しながら、翻訳でもあまり読んだことないな。「ギャツビー」、「キャッチ22」「八月の光」「心は孤独な狩人」くらいか。

原書で読んだことがあるのって、George Owellの"Animal Farm"ぐらいかしらん。もっとも、大学の英語の授業で1年かけてやっただけだけど。以前は"1984"のほうは力が入りすぎた失敗作という評価だったと思うけど、このリストでは上位に来てるな。ワシは"Animal Farm"のほうが面白いと思うんだけど。ユーモラスで、残酷で悲惨な作品だ。

このリストはコンテンポラリーなのは含んでなくて、ある程度評価の固まったのばかりだから原書で読んでないのもしゃあないんかいなと思うけど。しかし4位の"Lolita"と11位の"Under the Volcano"はいつか読破しちゃろうと画策している。どっちも持ってるけど、いまの英語力ではよめましぇん。シクシク。

もうひとつだけ原書で読んだことがあるのが、55位の"On the Road"だ。3年ほど前に読んだかな。洋書屋の500円均一に突っ込んであったので買ったんだけど、強烈な印象でした。内容は単純で主人公が相棒と連れ立ってアメリカ大陸を車で放浪する、その記録。

on-the-road-penguin-classic.jpg

何がいいって、文章の強烈なスピード感がいいんですよね。
"I first met Dean not long ago after my wife and I split up. I had just gotten over a serious illness that I won't bother to talk about, except that it had something to do with the miserably weary split-up and my feeling that everything was dead. With the coming of Dean Moriatry began the part of my life you could call my life on the road."

出だしのところだけど、グイグイと引っ張っていくような文体でずうっと続いてゆく。ケルアックはこの小説をわずか3週間くらいで書き上げたそうだけど、さもありなんというかんじ。書かれたのは1951だけど、発表されたのは1957で3年ほど前に発表50年記念とかで青山南さんが新訳を出してたような。でもこの作品はできれば原文のスピード感に酔うほうがいいと思うので、興味のある方は挑戦してみてください。楽しいよ。

この小説は"Beat Generation"の代表作みたいな扱いで、のちのヒッピーカルチャーやロードムービーに多大な影響を与えるのだけれど、ケルアック自身はどちらかいうと保守的でヴェトナム戦争にも賛成していたらしい。のちにアルコール依存症となりヒッピーに悪態をつくとかしながら1969に47歳で死んだんだとか。1922生まれだからワシのとーちゃんや水木しげる翁と同い年くらいやな〜。

ギャツビーで思い出したけど、この商標で男性化粧品を売り出してるマンダムはむかし「丹頂」って名前でポマードとか売ってたんだけど、「マンダム」が当たったので名前変えちゃったんだな。そのうち「ギャツビー」とかに代わるかも・・・。



「お前、アゴになんかついてるデ」
「え、どこどこ(とアゴをさわる)」
「う〜ん、マンダム」
posted by デンスケ at 18:54| Comment(10) | オススメペーパーバック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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