2010年07月25日

The Bottoms / Joe R Lansdale

ランズデールって作家はシリアス・おふざけ・ホラーと芸域の広い作家で、角川文庫が
貧乏白人ハップ&ホモ黒人レナードのコンビが活躍するシリーズを出していて(10年位前?)、
これはおふざけ路線でした。でももう絶版みたいですね。残念。

早川が翻訳を出しているのはどちらかというとシリアス路線。
The Bottoms (2000)
thebottoms.jpg

2001年度アメリカ探偵作家クラブ最優秀長篇賞ほか4部門を独占、つうわけで秀作の誉れ高い作品。
ワシはPBを読み始めた最初の頃に読んだのだけど、面白かったです。ミステリとしては、
そんなにあっというような作品ではないけど、心に沁みる作品ですな。
舞台は戦前のテキサス。主人公の少年時代の追想なんだけれど、ある日愛犬のトビーと
森に出かけ、はぐれてしまう。そして少年が廃屋で見つけたものは・・・というわかりやすい
始まり方です。ラストのしめくくりも見事。ちょっとキングの「グリーンマイル」みたいで。

この作家は文章が上手いと思う。過不足なく、テンポよくストーリーが展開する。
かんじとしてはアメリカの高校生の必読書"To Kill a Mockingbird"に似てますな。あっちはもっと
文章が難しいですけど。こういう語り口の上手い作家を読んでいると、自分の英語力が向上した
錯覚に陥ります(笑)。なにか面白くて読みやすいのをお探しの方にはピッタリです。

afinedarkline.jpg
この作家には、似たような少年モノの作品として"A Fine Dark Line"というのがあって、
こっちもオススメ。ちょっと哀切に過ぎるという気もしますが、いい作品で
プロの仕事、というかんじ。

susetandsawdust.jpg

もうちょっと大人向けの活劇っぽいのでは"Sunset and Sawdust"つう色っぽい女性が活躍する
作品もあります。いずれも読みやすくて、ワシのイチオシ作家です。ミステリファンなら、
いやそうでなくても、ぜひどうぞ。オモロイで。
posted by デンスケ at 18:34| Comment(10) | オススメペーパーバック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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