2010年07月02日

読みやすい作家、読みにくい作家

きょう(7/2)はヴラジミール・ナボコフの命日らしいですね。

ナボコフといえば「ロリータ」、ロリータといえば・・・。この作品は
ちょっと読みかけたけどとても手に負えない。かろうじてわかったのは
冒頭部分がLの頭韻を踏んでいて、とてもリズミカルなこと。それだけ。

なんというかこの作品を楽しめる英語力がワシの見果てぬ夢なんである。
まあ無理でしょうね。でも夢見ることはいいでしょう?

原書で読むってのはなにかしらスノビズムの臭いが漂うけど、半端な
英語力でもこれは原語で読んでよかった、ってのはありますね。
いちばんうれしかったのは、ケルアックの"On the Road"を読んだとき。
叩きつけるようなリズム感、読み手を引っ張り込む文章だと思う。本当に
英語やってた甲斐があったなあ、と思いました。すげえ作品です。

名文章といえばチャンドラーが有名だけど、正直いいなあと思ったわけでは
なかった。もって回った悪口芸が持ち味なので、翻訳でも十分味わいが
あるんじゃないかな。わかってないだけかも知れないけれど。

ノワール系は意外と読みやすいと思う。これはアカンと思ったのは、エルロイ。
読みにくいのなんのって。日本でも有名な作家のワリにPB書評は少ないと思う。

ワシが高校生くらいのころは英語を身に付ける裏技として英語のポルノ小説を
読む、なんてのがまことしやかに囁かれていたが、いまと違って情報量が
少ないから洋書のポルノ小説なんてどこで手に入れるのか見当もつかなかった。

このあいだ野坂昭如のエッセイを読んでたら、ポルノを書くってのはかなりの
筆力を要するとのこと。なので文章に自信にない氏はとても無理だと書いてらした。
川上宗薫とか宇能鴻一郎とか斯界で有名な作家は、純文学で厳しい文章修行を
したヒトたちだ。宇能鴻一郎は20代半ばで芥川賞だもんな。バイオレンス系の
勝目梓なんてひとも同人誌で中上健次とかと切磋琢磨してたし。

思うに、エルロイは悪文家なんだろう。このあいだ読んでさっぱり面白く
なかったジョシュ・バゼルという作家も同じかんじ。どっちも文学という
フィールドから遠いところから来てるしね。(バゼルは医者)

悪文だから面白くないってことはないだろうし(某東京都知事は悪文で有名)、
むしろ個性として光る場合もある。しかし、ショボショボの語学力ではナニを
書いてるのかサッパリ?というのも事実だろう。

村上春樹が熱心に訳しているティム・オブライエンの文章はすごく無骨。
不器用ながら、なにかしら味わいがあってなかなかいい感じである。
カポーティはいいなと思ったり、なんじゃこりゃ?というような意味不明な
ところがあったり。解釈が間違ってるかもしれなくても、しょせんアマチュア
なんだから、ふんふんと面白がるのが正解だろうと思う。

というわけで原書を自分なりに楽しむってのがワシの道楽なんである。

posted by デンスケ at 22:11| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。