2010年06月05日

日本語って英語になればどうなるの

ワシがもっぱらPBを買うのは神戸元町のRadom Walk Booksという洋書の
専門店である。もともと洋販がチェーン店として大阪・京都・神戸に立
ち上げた店なんだけど、いちばん大きかった大阪も開店後1年ちょっとで
閉店、その後まもなく洋販自体が倒産してしまった。神戸のRadom Walk は
店主さんが個人で営業を引き継いで、いまもやっています。

小さな店だけど、洋書だけなのでさすがの品揃えです。外国の本ばかり
の店内はちょっと異空間みたいで、なかなかよろしい。関西在住の方は
ぜひ訪問してください。英語の勉強に倦んだとき、刺激になりますよ。
店主さんのブログ(店のHPからリンクしてる)も面白情報満載。

専門店ということで、よく外国の方が本を探してるのに遭遇する。と、
いうか、外国人から見たら小難しい顔して本棚見てるワシらはどう見え
るんでしょうね。当然英訳の日本文学コーナーも充実してるわけで、
どの辺の作家が売れ筋なのか一度訊いてみたい。三島とか川端でしょうか。

ワシは英訳された日本の小説とかはまったく興味なくて、いちども見た
ことないんだけれど、たとえば小説とかじゃなくて詩とかどんなかんじ
に訳さてれるのかは知りたいなあ。

というわけでネットで調べてみたらいくつか見つかった。

I have nothing to express
I expose my body to the sun
my wife is beautiful
my children are wholesome

To tell you the truth
although I pretend to be a poet I am not one

これは谷川俊太郎の「鳥羽」という詩の出だしで、オリジナルは

何ひとつ書く事はない
私の肉体は陽にさらされている
私の妻は美しい
私の子供たちは健康だ

本当の事を云おうか
詩人のふりはしているが
私は詩人ではない

です。「本当の事を云おうか」ってのは大江健三郎の「万延元年のフットボール」
にも引用されてますね。というか、この作品で知ったわけですが(汗)。

本当の事を云おうか
洋書読みのふりはしているが
ワシは英語は得意ではない


パッとしませんな。ふらふら

さて、つぎ。

On Eating a Star

One evening a whitish substance was falling onto the veranda
When I put it in my mouth it had a cool milky flavor I was wondering
what it could be when all of a sudden I was shoved down onto the pavement
Just then a starlike object flew out of mouth dragged its tail over
the rooftops and disappeared without a trace

When I picked myself up from the pavement a yellow window was
laughing with scorn in the moonlight

これは稲垣足穂の「一千一秒物語」のなかの「星を食べた話」。掌編
小説だけれど、ワシはこの作品集が大好きでどうやったらこんな文章を
思いつくのかと感心してしまう。面白いのでぜひ読んでクダサイ。

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星を食べた話

ある晩 露台に白っぽいものが落ちていた 口へ入れると冷たくて 
カルシュームみたいな味がした 何だろうと考えていると だしぬけに
街上へ突き落とされた とたん 口の中から星のようなものが飛び出して 
尾をひいて屋根のむこうへ見えなくなってしまった 自分が敷石の上に
起きたとき 黄色い窓が月下にカラカラとあざ笑っていた

原文の硬質なかんじがけっこう上手く表現されてるような気がするけど
直訳てかんじもする。「カルシューム」はどこ行ってん(怒)。
posted by デンスケ at 20:11| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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